粘度の品質管理及び重合プロセスの工程管理において計測・制御が可能

【製品概要】

MIVI9601は高い再現性・堅牢性・洗浄性を備えたプロセス用振動式粘度計です。
パイプライン・反応槽・重合槽等に直接センサーを設置し24時間連続的に
粘度・温度・温度換算粘度等を計測いたします。


【測定原理】

ソフレーザー社ミビはシンプルなメカニズムの振動式です。粘度測定センサーは、細い棒状でバイブレーターにより一定振動数で振動しています。この振動棒を液体中に入れますと粘度により振幅が減衰します。この減衰度をディテクターにより検出し、電気的信号に変換させ、粘度指示ディスプレー及びレコーダーに信号を出力いたします。温度センサーは、Pt100で粘度測定センサーのすぐ近くに設けてあり、その出力は粘度と同様にコントロールユニットにデジタル表示及びレコーダー用に信号出力を出します。

特徴

  • コントロ-ルユニットが小さなモジュールで設置が省スペース
  • 洗浄性に優れた振動式粘度計です。
  • 重合反応槽に攪拌中に連続的にご使用が出来ます。
  • 摩耗部分が全く有りません。堅牢性に優れ、振動・厳しい温度変化等の環境下で安心してご使用できます。
  • 粘度測定範囲は,0~100mPa.sから0~1x106mPa.sの範囲で自由に指定できます。(1mPa.s=1cP)
  • センサー部は,完全溶接一体型でシールされ,高温、高圧、高粘度スラリー液でもご使用ができます。
  • 小型・軽量(3kg)です。取り付けスペースは,極めて小さくて済み流体のヘッドロスは最小です。
  • オプションで接液部をテフロンコート又は電解研磨することにより耐薬品性又は洗浄性をアップすることができます。
  • 危険区域で300℃・15MP(150bar)の厳しい条件下で使用できる防爆仕様センサーも供給できます。

仕様

■センサーユニット
粘度測定範囲 1~1,000,000mPa.sの範囲内で任意に選択いただけます。
測温センサー Pt100(200℃MAX)
使用温度範囲 200℃(オプション:300℃(*1))
使用圧力範囲 60kg/cm2(オプション:150kg/cm2)
材質 SUS316L
重量 約3kg
オプション 防爆仕様 耐圧防爆(国内労検番号取得済み)
接液部表面処理 電解研磨(鏡面仕上)、テフロンコーティング、ハステロイB2・C276
■コントロールユニット
使用温度範囲 0~45℃
粘度・温度指示器 8桁(0~9999)
表示機能 粘度値、基準温度換算粘度、密度補正粘度(*2)、温度
出力信号 DC4-20mA, RS232C (オプション:RS485)
警報接点 上下限4点(粘度・温度換算粘度・温度)
粘度再現性・温度精度 ±0.5%(フルスケール)
電源容量 24VDC(300mA)7.2W
*1:測温センサーPt100は付属できません。
*2:別途密度計から入力信号値が必要となります。

応用例

  • 化粧品・洗剤・歯磨き等の製造工程管理
  • ポリマー・樹脂等の重合・反応の製造工程管理
  • セメント・石炭スラリー等の品質管理
  • 磁性剤塗料・ペイント・接着剤・コーキング剤等の製造工程管理
  • ケチャップ・ガム・チョコレート・ソース等食品の製造工程管理
  • 紙・フィルム等のインク・コーティング液の製造工程管理
  • 食品添加物・医薬品等の製造工程管理
  • 石油精製・オイル・アスファルトの製造工程管理
  • 重油燃焼ボイラーの重油粘度コントロール
  • 特殊液(強酸性液等)の製造工程管理

振動式粘度計MIVIシリーズ よくある質問

振動式の長所は何ですか?

可動部分が無く、シンプルな構造な為、耐久性に優れメインテナンス・フリーの点です。

スラリー物質でも測定が可能ですか?

センサーは溶接一体加工品ですので全く問題無く使用可能です。

反応釜の側面又は底部に直接設置が可能ですか?

垂直、水平、倒立、傾斜、如何なる方向でも設置可能です。

危険区域にて使用したいが可能ですか?

垂直、水平、倒立、傾斜、如何なる方向でも設置可能です。

高圧・真空条件下で使用可能ですか?

センサーは溶接一体加工品です、耐圧は標準で60kg/㎠ 、オプションで150kg/㎠ まで可能です。
真空状態でご使用は同じく全く問題がありません。Oリングは定期修理の際、交換する必要があります。

サンプルが空の状態で使用しても問題がありませんか?

空の状態で使用しても全く問題がありません。24時間連続使用しても全く問題がありません。

洗浄性が問題になっているが対策案がありますか?

MIVIはセンサー棒と測温センサーのみの接液で、洗浄性に大変優れていますが、付着の問題はゼロには出来ませんが付着を起こりにくくする方法の一つがセンサー接液部分、保護管、フランジを電解研磨処理にてピカピカに磨き上げ、付着をしにくくする方法をお勧め致します。(効果は大変にあります)

液体の強酸性で耐腐蝕性に加工できますか?

センサー接液部分をテフロンコーティング処理又は材質をハステロイB2、C276で加工が出来ます。

B型粘度計との相関性はありますか?

基本的には非ニュートン流体の場合、塑性変形率と密度係数に関係した係数にて相関関係が得られます。

B型粘度計と同じ値で換算表示が可能ですか?

実液を計測中に生入力電圧が確認出来ますので、粘度換算プログラムを再設定入力し、換算粘度表示が可能です。

測定精度の表示は再現性精度の表示になっていますが、測定精度の信頼性は如何でしょうか?

MIVIは絶対値より再現性に保証しています。これはプログラム設定精度にて変わるためで、少しずれていることが確認できましたら、その点でいつでも修正可能で、精度は±0.5%可能です。
このような精度が得られる理由は振動振幅が200μmと大きい為信頼性があるのです。

実ラインでの振動の影響はどうでしょうか?

振動の影響は少なからずありますが、MIVIの振動駆動は振動周波数一定の方式を採用していますので、振動周波数が変動するタイプより実ラインの外乱振動の影響が少ないのです。
又、コントロールユニット内のダンピング設定でノイズをフィルターでも処理可能です。

反応槽のアジテーターのスピードの影響がありますか?又、配管中の流速の影響がありますか?

流速の影響は多少、ゼロ点が影響を受け場合があります。例えば1%程度上昇したのが判明した場合、その分だけゼロ点を下げて補正して下さい。この場合、一定条件下で使用することが大切な点です。

センサーはどの場所に取り付けたら良いか?

反応槽であれば側面又は底面に倒立で設置をお勧め致します。配管中の場合エルボを2インチ半のT字配管に変更し、フランジを溶接して下さい。詳細はカタログを参照下さい。

複数のセンサーユニットを1台のエレクトロニックス・ボックスで制御できますか?

センサーは基本的にコントロールユニットとマッチングさせています。従いましてセンサーユニットに1台のコントロールユニットが必要です。

制御盤の限られたスペースにディスプレーのみをはめ込みたいが可能ですか?

デュスプレーユニットはDINサイズ48X96mmですのでこの2つ分のスペースがあればはめ込み可能です。

信号出力はDCSに取り込み処理を行いたいが、どうしたら良いのか?

信号出力は粘度・温度共にDC4-20mAの出力が得られますので電流入力用のインターフェース・カードをご準備下さい。

粘度・温度の信号出力スパンの変更は可能ですか?

粘度の測定レンジは採用されました粘度レンジ範囲内で電気的に変更が可能です。全てプログラム設定で自動的にスパン設定変更が行うことが出来ます。

粘度表示単位がPAでなくcP単位又はPOで表示させたいが可能ですか?

単位は自由にCST 、CP、PO、PA等文字・小数点位置は自由選択設定が可能です。

取り付けフランジはJIS鋼管フランジに合せたいが可能ですか?

フランジは国内にて加工致しますのでJIS、ヘルール、サニタリー等御打合わせ後、製作加工致します。

実液の中にエアーが含まれているが、影響受けないでしょうか?

エアーの含まれる量・大きさで違いますが、基本的には使用可能といえるでしょう。
低粘性の液中の小さなエアーの場合は振動棒を避けて影響が見られないようです。
高粘性の液中の大きなエアーの場合は振動棒に当たり影響しますが、基本的に信号出力の上下の上の部分をデーターとして処理すれば問題はないと思われます。

温度と粘度の関係式のグラフを測定したいが、可能ですか?

基本的に従来の他の粘度計のデーターをそのまま使用が出来ません。ご購入されたMIVI粘度計で再度関係式のデーターを整理下さい。その後、プログラム入力のアシストを責任をもって致します。

実ラインで実際にデモを行ってみたいが貸出機がありますか?

当社ではフランジをご購入して頂いて、溶接が済んだ順番に貸出機を有料にてデモしています。
詳細はお問い合わせ下さい。

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