放射線を使用しない密度計
【製品概要】 SDMはRHOSONICSが自信を持ってお届けする、放射線を使用しない、新世代超音波技術密度計です。摩耗性を持つスラリー測定では、ほとんどが放射線式が使用されてきました。 この測定法への唯一の代替法を提供して長年にわたる実績を持つRhosonicsが新たに導入した製品がSDMスラリー密度計です。 使用するのは同じ超音波技術ですが、新型密度計は新規材料を採用するとともに、エレクトロニクスを改良して革新的な計算方法を導入しました。 新しい密度測定デバイスは精度が向上したばかりではなく、安定性も改善されています。 |
動作原理
スラリーのアコーステック・インピーダンスを測定して密度を計算します。
具体的には超音波信号の減衰を測定して密度を算出します。
利点
• 放射線を使用しません
• 環境に優しい
• 低い運用コスト
• 安全性と耐久性に優れたプローブシステム
特長
• 高い精度と再現性
• あらゆるタイプのスラリーに対応
• コンパクトな統合システム
• 簡単な操作(シンプルなユーザーインタ-フェイス)
• プロセスとの接続(HART、4-20mA)
• 連続データ・システム記録
• センサーとエレクトロニクスを簡単に分離可能
• 摩耗の影響を受けません。新しいAWD(自動摩耗検出)技術を採用
• 従来よりも強く、明瞭な信号(新しいセラミック材料を採用)
スラリー密度計
Rhosonicsのスラリー密度計は、センサー、アナライザー、ケーブル、ソフトウェアを1つに統合したシステムです。 したがって、これまでの密度計よりも軽量化されています。さらに、HARTプロトコルを内蔵することによって通信機能が向上しました。新しいセンサー材料の採用により、SDMはこれまで対応できなかった難しい応用にもご使用いただけます。
SDMセンサー型番 | SDM1 | SDM2 | SDM3 | SDM4 | SDM5 |
設置方法 | UFTC Spool | Weldolet | UWC Wafer | ||
センサー長(mm) | 16 | 34 | 52 | 146 | 200 |
適合配管厚さ(mm) | 無し | < 17 | > 17 | 無し | 無し |
適合配管径(mm) | 無し | 無し | 無し | < 750 | > 750 |
技術仕様 | |
計測方法 | 超音波(アコースティック・インピーダンス) |
密度測定範囲 | 500 … 2.500 g/l |
周囲温度 | +5 ~+65 °C (41…149 °F) |
測定物温度 | +5 ~+110 °C (41…230 °F) |
最大圧力 | 16 bar (1.6MPa) |
表示 | SG, Solids g/l, Density g/l |
オプション | Wt% 固形分濃度 (calculated value) |
測定精度 | +/− 0.005 (S.G.) |
計測時間 | < 1 to 60 s (調整可能) |
通信 | HART 4 … 20 mA output (1x) |
データ・ロッギング | USB メモリー・スティック経由 |
電源 | 18 ~32 VDC, 8 Watt |
設置方法 | Spool(センサー長: 16 mm) Weldolet (センサー長: 34 又 52 mm) Wafer(センサー長: 146 又 200 mm) フランジ: DIN/ANSI/JIS (他) |
適合配管サイズ | 最大32B |
接液部材質 | セラミック・SUS |
保護等級 | IP67, NEMA 4X |
接続ケーブル | 3X M16X1.5. |
ディスプレー | RGB ディスプレー (ガラス保護カバー付) |
重量 | 約 6 kg |
外径寸法 (L×W×H) |
212 ×170 ×218 −402* mm *各プローブセンサー長に依る |
代表的応用
SDM は、スラリー密度測定が必要な多くの応用でご使用いただける密度計です。
たとえば、工業分野での代表的応用例として濃縮槽の底流、サイクロンの供給ラインなどを挙げることができます。
その他にも、浚渫、発電所から発生する灰、石灰乳などへの応用が可能です。
得られた測定値はプロセス制御に使用され、さらに流量測定値と組み合わせて生産の収量管理に使用されます。
摩耗性が強く、重みのあるスラリー測定を考えた場合、放射線方式の代替え法として使用できるのはRhosonicsの超音波密度計だけです。
SDM WT -スラリー密度計
Rhosonicsの新製品スラリー密度計(SDM WT)は、固体成分の存在密度を重量パーセント(wt%)として正確に測定する堅牢な測定器です。
SDM WTは弊社の10年以上にわたる苛酷な環境下での応用実績を生かして開発された第二世代測定器です。このような経験に基づいて開発されたSDM WTは、浚渫や鉱物処理などの産業過程で現れる水系スラリーの密度測定という問題を解決してくれます。
これまで、この分野での測定に使用できる選択肢は放射線に限られていました。しかし、今日では放射線源を必要としないSDMに置き換えられつつあります。Rhosonicsは現場で豊富な実績を持つ超音波技術を密度測定に応用しました。超音波技術への移行により、放射線の使用に係る管理負荷が低減して現場での健康・安全性リスクがなくなり、運用コストが大幅に低下します。
SDM WT -スラリー密度計の概要
RhosonicsのSDM WTは、センサー、アナライザー、ケーブル、ソフトウェアを1つに統合したシステムです。したがって、これまでの密度計よりもコンパクトで軽量化されています。さらに、HARTプロトコルを内蔵することによって、 DCS システムとの通信機能が向上しました。
希薄スラリーから非常に稠密なスラリーまでの密度を1台の超音波プローブで測定することができます。放射線を使用しない超音波技術による密度測定ですから環境に全く影響を与えません。
センサーの装着は非常に簡単でスラリーへの侵襲性がありません。耐久性と耐摩耗性に優れた材料で製造されたセンサーは長期間の使用に耐え、ほとんどメンテナンスを必要としません。
特長と利点
• 放射線不使用
• 堅牢、コンパクト、かつ軽量
• 設置と校正が容易
• 耐久性に優れたプローブシステム
• 最小限のメンテナンスニーズ
• 高精度・高再現性
• 多様なタイプのスラリーに適応
• 4-20 mA/HART通信
• データを連続記録
放射線利用デバイスに対する利点:
o 健康、安全性リスクがありません
o 放射線安全管理者(RSO)不要
o 免許取得やトレーニングが課されません
o 放射線源の廃棄、輸送に係るコストが発生しません
RCU –リモートコントロールユニット
利便性の良い位置からSDM WTの指示値読取り、信号変換、設定変更ができるようにするためリモートコントロールユニットが用意されています。詳しい情報についてはビスコテック㈱までお問合せください。
設置方法
あらゆるお客様のニーズに応えるため、Rhosonicsは多様な設置方法を提供しています。ここでは最も重要な設置方法について説明します。
• UFTPスプール(ライナー有/無)
• ウェルドオーレット
• UWCウェーハ
UFTPスプール(ライナー有/無)
スプールは2つのフランジの間に取り付ける配管材であり、HDPE、A106/A105鋼、その他の等級の鋼材から作られます。この設置方法では、ご希望によりPUライナー、セラミックライナー、その他のライナーを利用できます。お客様の用途に応じて使用材料を選択します。
ウェルドオーレット
ウェルドオーレットとは、新規設営または既存の鋼配管へ平面取り付けするために使用する金属製アダプターです。配管に取り付け穴をドリルで削孔し、その位置の外側へウェルドオーレットを溶接して取り付けます。多くの場合、この設置方法は浚渫への用途で使用されます。
UWCウェーハ(超音波ウェーハセル)
UWCはUHPE (超高密度ポリエチレン)で作られた厚み60 mmのリング状部材であり、ほとんどあらゆるタイプの配管システムにおける2つのフランジ間で容易にクランプ固定可能です。UWCウェーハは、すべての濃縮槽の底流に適用可能な完全なソリューションです。
動作原理
密度測定の基礎となるのは音響インピーダンス測定です。レイリー卿が確立した次の物理法則を用いて計算します。
Z = C x ρ
Z = 音響インピーダンス
C = 音速
ρ = 密度
超音波はセンサーとスラリー媒質との境界面で反射されますが、この反射が音響インピーダンスです。音速は水媒質中での音波の伝搬速度から算出され、その値がアナライザーにプログラムされています。